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発達障害の子どもの独り言を減らす3つのルール・対処法~友だちが泣いた!怯えた!リアル事件紹介~

こんにちは、つばきです。

関西圏のお天気は上々です。
連休はお天気が良くて気持ちよく過ごせそうですね。

今日は三男を育ててきた中で発達障害・ADHD・アスペルガーの特徴とも言われる「独り言」のことについて書いてみますね。
三男の独り言が原因でクラスメイトが大泣きしてしまった話。

謝罪に行ったとき、本気でこのまま生きていくのが辛いと思いました。

・発達障害やアスペルガーの子どもの独り言に意味はあるのか?

・なぜ、独り言を言うのか?

・独り言をやめさせることはできるのか

今、独り言による弊害(へいがい)で悩んでいる人の参考になればいいな、と思います。
長くなりますから、独り言を減らすルールだけでも参考にしてください。
実際にトラブルになったことがある人は、我が家のパターンも是非読んでみてくださいね。

アスペルガーの息子の独り言の内容と傾向

幼児期から独り言を言う子どもだな、とは思っていました。
ただ、小さい子どもは独り言で「ごっこ遊び」みたいなことをするし、「なりきり遊び」のようなこともするんで、そんな範囲のものだと思っていました。
独り言だけに、その内容にいちいち耳を立ててなかったのが悪かったと今は思います。

わたしも独り言は言います。

「あ~今日いい天気」とか「わ!買い忘れある!」とかぶつぶつ言ってることあります。
でも、外出先で声のボリュームも考えずに言うことはありません。
この差が息子にはわからないし、理解できない。
だからアスペルガーなんですが。

小学校に入学し、その独り言が目立つと同い年の次男や学校から言われたときにはもうトラブルが起こりつつあったのです。

もし、独り言に悩んでいるお母さんがいたら、あなたの子どもだけではありません。
そしてこれも特性・特徴ですから、何かしら手を打っていくべきです。
わたしのように「自分も独り言ぐらい言うもんな」と流してはいけません。
専門医や学校と相談し、対策をしましょう。
失敗したからこそ言うんですよ。
本当にみんなが辛いだけなので、治らなくても改善を一緒に目指していきましょう。

喜怒哀楽の独り言

独り言もよく言う子だし、喜怒哀楽を顔に出す特徴もありました。
特に、気に入らないことがあると酷かったです。
どこに向かって怒ってるの?という感じでブツブツ言う。

例えば何か失敗して叱られると「俺は生きてる価値がない(当時ドラマか何かでやってたセリフ)」「くっそー!なんでこうなったんだ」「もうだめ」「もういやだ」エンドレスでブツブツ言い続けるんです。

声に出さないけど、そんなこと大人のわたしもあったんで、三男なりの消化のための行為と思っていました。

見聞きして覚えた言葉を使いたいから独り言

これが一番ひどかったんです。
意味もよくわからない言葉をテレビで見て覚える→使う(1人でつぶやく)、がすごく多かったです。
今ならYouTubeや漫画。

例えばテレビで芸人が「~!」と発言してみんな笑ったとします。
その言葉は息子にとって「みんなを笑わせる面白い言葉」とインプットされるんです。
それが汚い言葉でも下ネタでも、使い道がまるでわからなくても関係なし。
良かれとブツブツ言い出すんです。
彼にとっては「面白いことをこっそり言ってる」って感じのようです。

「いま、そんなこと言うタイミングでもないし、芸人が言うから面白い」ってあるでしょ?
それがわからなくて、思った反応がないとまた怒りの独り言モードになるのでした。

思ってること・考えてることを独り言

わたし達が普段頭の中で「これをこうして、それから・・・」と考えることを息子はそのまま口に出します。
授業中、もし帰宅後のゲームのことを考えていたら「あのゲームのラスボスはたぶんこうやって倒せばいいし・・・」という具合。

もちろんみんなから「授業中!」と言われて当たり前だし「何言ってんの!」と先生に注意されますよね。

心の中で考えてることを言っただけで怒られた、とキレてしまうんです。
そして、本人はそれを言った自覚があまりないのも特徴です。
覚えないことで怒られた、と思っている可能性がとても高いパターンです。

マイワールドの話の独り言

完全なる妄想・空想世界の話を本当の世界の話とごちゃまぜにして話します。

空想世界は自由ですから、なんでもできます。
低学年の頃はこれが「嘘つき」と言われる原因でしたし、そんな話を延々ボソボソ言ってたらそりゃ近くにいる子どもは「なんなの?」って思いますよね。

そんな嘘が引き起こした大事件の話はコチラです。良かったら読んでみてください。

オウム返しの独り言

自閉症やADHD、発達障害の特徴の代表ともいえる「オウム返し」
先生が言った言葉を授業中ずっとオウム返しの独り言がすごい時期がありました。

「この漢字はこの部分に注意してください」

こんな風に先生が言うと、その授業の間ずっと「この漢字はこの部分に注意してください、この漢字は・・・」となるわけです。
同じ言葉を繰り返すのも、こういった障害の特徴です。
特徴のコンボが全部悪い方に出てしまい、それが無意識だったり本人に悪いことを言った認識が全くないから手の付けようがない状態で、なにをどうすればいいか、誰に相談してもインターネットで調べても答えはありませんでした。

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息子の独り言が怖すぎて隣の席の子が泣き叫ぶ

特別支援学級の生徒の席の隣には、けっこう「しっかりした子ども」を置く傾向があります。
面倒見が良かったり、きっちりした見本のような子どもを選ぶ先生が多いです。

その時の三男の隣の席の女の子も品行方正で真面目な子でした。
三男が困っていれば助けてくれるような優しい子で、家も近所だったんで「ありがとね~」って会うたびに感謝してました。
それが、重荷だったんだと今は思います。
本当にごめんね、という思いしかありません。
単純に三男に親切にしてくれることが嬉しくて、まさか我慢を強いてしまう結果になるとまで思いが及びませんでした。

上に書いたような独り言を授業中つぶやき続ける三男。

先生に叱られると更に小さな小さな声でブツブツ言ってたようです。
前後の席の子がギリギリ聞こえるくらい、隣の席の子には聞こえてしまう。
そんな状態で、前後左右の子どもが注意しても当時の三男の耳には入ってませんでした。

真面目なだけに、授業だってしっかり聞きたい女の子。
ある日、授業中突然大声で叫んだそうです。

「もういい加減にして!何言ってんの?!あんたが悪いんでしょ!!」

それから耳をふさいで泣き崩れたと聞きました。
何を言っても落ち着かず、そのまま保健室に運ばれ、早退したという連絡がきたときは、申し訳なさすぎて、どうするべきかわからずもう嫌になりました。
あんなに優しい子が追いつめられるぐらい傷つき、辛い思いをずっとしていたということだったから。

この息子は、どれだけ人を困らせて傷つけたら気が済むんだろうと、あちこちで勉強し教えられてきていたって、我慢できずに本当にぶっ飛ばしてやりたいと思いました(実際体格で負けるし非力すぎるわたしがぶっ飛ばされるから無理なんですが)

三男と謝罪に行くことを断られる

ずっと親切にしてもらって、わからないことを教えてくれ、忘れ物の多い息子に教科書を見せてくれていた女の子。
「三男くんがいる学校には行きたくない!」と登校拒否になりました。

わたしは学校にお願いし、まず謝罪に行きたいと申し出ました。
三男を怖いと言ってるのに何を言っているんだ、ぐらい怒ってらっしゃってるようでした。
当たり前ですよね。
そして、養護学校への編入も視野に入れることを担任の先生に伝えました。

いろいろな考えがあるので、田舎の主婦の1つの考えと思ってください。

障害ある子どもにも教育を受ける権利があるように健常児にも教育を受ける権利があります。
普通級に通うからには基準は健常児なんです。
卑下するのではなく、そのまま考えたら息子は「普通級に通わせてもらってる」状態です。
それで邪魔をしたり、誰かを傷つけるなら、そこは息子に適していない場所だとわたしは思っています。

LDが軽微で勉強についていけるいけない、をよく問題に出す親御さんが多いですが、学校は勉強をするためだけの場所ではありません。

人間関係を学ぶ場所、規律を守ることを学ぶ場所でもあります。
そこを満たせない、できないと明らかにわかっている子どもを無理矢理普通級にねじ込むことが、どうにも息子の未来につながるとわたしには思えないんです。
わたし達障害ある子どもを持つ親が考える「ただの独り言」が授業妨害になり、人を傷つけてる。
独り言くらい、と思えません。

校長先生にもお話しましたし、夫は養護学校の件は大反対でしたが、息子がしたことに対しては深く受け止め、親だけでも謝罪に行こう、という結果になりました。

きょうだい児の想い

登校拒否になった女の子にはお姉ちゃんがいました。
その子は長男のクラスメイトで友だちでした。

だから、この件で長男は三男と口を聞かなくなりました。

長男にしたら、大事な友だちの妹を泣かせて不登校にした弟なんです。
また、クラスからは「おまえの弟のせいで○○の妹は登校拒否してる!責任とれ!」と責められていたようです。

これは後に、学年の問題となり、道徳の授業も兼ねて話し合いが長い時間持たれたようです。
それでも長男は言いました。

「ぼくも次男もずっと三男がなんかするたびに、こんな風に言われるんやな」

滅多にわたしに涙を見せない子どもでした。
でも、本当に悔しそうに泣いていました。
わたしの再婚は間違ってたんだろうかと一番悩んだ時期です。
わたしも一緒に泣くしかありませんでした。
治せる病気ではないんです。

長男は、このときに強く中学受験を決めたんだと思います。

長男も謝罪に行く~きょうだい児として生きること~

絶望したり泣いているだけで、息子も周りも変わりません。
結局女の子のお家には長男と2人で行きました。
長男はクラスみんなから責められ、必要以上の罪悪感を持ってしまい、謝罪に行くと言って聞きませんでした。

そのご家庭は、長男のことは非常にお気に入りだったようで、長男の顔を見ると態度が一変。
どうやら、長男の弟が三男と知らなかったようです。
そして、まず「長男くんは関係ない」と声を揃えて言ってくださいました。

これは長男がこの件を自己消化できただけの話で(大事なことですよ、きょうだい児にとっては)根本的解決にはつながりません。

長男は、登校拒否になってしまった女の子に謝って

「自分が見張れる時は絶対○○ちゃんの前で独り言いわせない。○○ちゃんしかいない時に言って来たら先生にもぼくにも言ってくれたら怒るしやめさせる」

と言いました。

わたしは、もちろん深く謝罪をした上で、

「○○ちゃんが休む必要ないよ。三男が休めばいいの。悪いのは三男だから。どうしても辛いなら転校させるから。○○ちゃんのせいじゃないよ。ずっと、おばちゃんが考えてたことで、タイミングってあるからね」

できるだけ、変な罪悪感を感じないように100%女の子に非はないことを伝える努力をしました。

あちらのご両親は、娘はしっかりしているけど怖がりな一面もあることや、決して話を大げさにしたい訳ではないこと、もう少し時間をかけてメンタルケアをしたいことなど丁寧に説明くださいました。
その上でかかる費用など全てわたしが支払うことを約束しました(結局発生してませんし、固辞されてました)

その後、クラス担任さんもかなり配慮した席替えをするようになり、今、その子は元気よく学校に来るようになりました。

独り言を減らすための3つのルール

この件から、誰でもいう独り言と三男の独り言をしっかり分けて考えないといけないと改めて思いました。
そして、発達障害やアスペルガーなどの障害が風邪のように治らないとはわかっていても「改善」「減らす」「マシにする」ことならできるのではないかと考えました。

大学教授や学校の先生と相談し、調べたりしながら三男に3つの約束ルールを作りました。

①独り言を言う場所

②独り言の声のボリューム

③独り言を言ってはいけない時間

この3つの約束を守らせるために毎日毎日ケンカしながら話し合いました。
もう毎日が修羅場です。
三男は独り言を言ってる意識がないことも多かったんです。
いわれないことを責められたと思い癇癪を起しては暴れる、長男次男が力づくで抑え、夫がキレる。
地獄絵図の毎日でした。

①独り言を言う場所

いつでもどこでも所構わずの独り言は恐怖心を与えるだけで三男にもデメリットしかありません。
学校なら授業中には言わない、から始めます。
最初は家でならOKにしました。

ここで言ってもいいけど、ここはダメ、というのを明確にし、大きな紙に書いて貼りました。

②独り言の声のボリューム

ボソボソ言う独り言で今回、お友達を苦しめたので、小さな声で言う独り言が良いと言う意味ではありません。

ただ、大声で独り言って、もはや独り言ではないと思うんです。
ただの奇声です。

その説明を一生懸命しました。

③独り言を言ってはいけない時間

何があっても授業中は絶対にダメと言いました。

最初は授業中以外ならばOKにしました。
それに慣れてきたら給食の時間、休み時間など、学校中心に増やして言った感じです。
その分、家では好きなだけ独り言を言っていいと言いました。

まとめ

発達障害の独り言、アスペルガーの特性もプラスされ、息子の場合「独り言」にはいろいろな意味がある場合と、意識すらない場合がありました。

意味ある独り言って何だろうと思いますよね。
ブツブツ言いながら、一応考えを整理していたみたいです。

でも、大多数が健常児の小学校でこの理屈は通りません。

この先、成長し、大人になってからのことを考えても独り言を見過ごすわけにはいきませんでした。
このルールを決めてすぐに改善なんてされていません。

6年生になって、それでも時々、授業中ブツブツ言って、ハッとすることがあるようです。
ハッとするだけ成長したと思うのは親の考えで、やっぱりまだ周りに迷惑をかけています。
過剰にならない程度に、良し悪しを教えているつもりです。

発達障害やアスペルガーを「個性」と言い通すのも、「迷惑」と思い過ぎるのも子どもに悪影響なので「程良い接し方」が本当に難しいです。
でもこれは、健常児も難しいので、親の定めかな?と思い直すようにしています。