こんにちは、つばきです。
昨日は長男の中学の保護者会があって、なかなかハードでした。
一人っ子じゃないので、三男三男とばかり言ってる訳にもいかず・・・
兄弟姉妹がいるお母さんみんなの悩みですよね。
今日は現在6年生になった三男が、目を見張るほど人間関係がスムーズになった理由と思われることを書いてみます。
・本人に障害を知らせてもいいのか
・本人に障害を告知した年齢や告知の注意点
・本人が障害を自覚した結果どうなるのか
これらの答えになることです。
十人十色の発達障害。
必ずどうなるという断定はできません。
1人でも似たタイプの子どもが楽しんで学校に行けるようになることを願っています。
Contents
息子の詳しい診断は大学で~教授との出会い~
小学3年の終わりから4年生の始めに、発達障害の研究に熱心で著書も出している教授がいる大学で詳しいテストや親子のカウンセリングをしてもらうために通いました。
親子別室で親はアンケートを書き込む、子どもはいろいろなテストを最初にします。
この、親のアンケートが予想しているアンケートではありません。
選択肢にしても考えぬくようなもの、記述に関しては0歳から。
わたしは継母だから、それまでのことは夫担当なのですが、とにかく細部まで質問されるので、夫もわたしも乳幼児期の1日のうちの1コマを思い出すのに必死でした。
あいまいでもいいから、可能な限り書こうと言われたので頑張りましたよ。
2時間以上かかりました。
息子もその間中、なんらかのテストをしているわけです。
大丈夫かな?と心配になりましたが、教授の助手さんが飽きた頃に遊んでくれながらすすめていたそうです。
息子のテスト結果の診断がひどかった
医師とはまた違う、何十年と医学的にではなく、発達障害の子どもの成長・取り囲む環境などの分析をしてきたような方で、テスト内容も結果もすごく細かいものでした。
いろいろなことが浮き彫りになるので、何もかもしりたいお父さん・お母さんにはピッタリだと思います。
息子のテスト結果はアップダウンが激しい山と谷みたいな感じでした。
①アスペルガーの数値が尋常ではない
②学習障害もそれなりにひどい
③視覚がおかしい
④高機能なんで悪知恵に注意しないといけない
こんな言い方されませんが、要約するとこんなことでした。
①について
アスペルガー診断される子どもは基準値より高い数字を出すからアスペルガーです(当たり前ですね)
その、アスペルガーの子どもの10倍以上、基準値からすると20.30倍以上の数値が出ている。
とんでもなく状況把握が出来ない子どもで、わたし達が見えている世界とはそもそも違う世界の子どもだと思った方が良いと言われました。
「この子が言いたいこと、まるで理解できないでしょう。同時にこの子もこの子を取り巻くすべてのことがまるで理解できていません」
教授が見てきた中でも最高値に近い子どもだったようで、アスペルガーについてはこの後もかなり指導や療育(のようなこと)が続きました。
②について
小児精神科の初心時の診断で、学習障害は軽いと言われてました。
その通りお伝えしての答えです。
「その医師、大丈夫?」とまで言われました。
③について
ときどき、見えてるのか見えてないのかわからないときがありました。
その旨をお話した答えなんですが、感覚統合というものが発達障害の中にはあります。
その中でも視覚が特に問題あるということでした。
感覚統合については、ほしこさんという方のブログ子供と見つける楽しい育児ライフに詳しく載っています。
とても分かりやすいので、参考にしてください。
④について
小児精神科での話。
「この子には知恵も知能もない」と断言されて泣きました。
そのお話の答えです。
再度、「その医師、免許あるの?」と心配されてました。
「お母さん、この子は知恵も知能もあるよ。しかもIQすごく高い。でも、ぼくが見てきたこういうタイプの子って良い知恵より悪い知恵が先回りする。だからしっかり見ていこう」
当時、もう嫌がらせとしか思えない色々なことがあったので、腑に落ちたというか、「お母さんだから何でも許されると思って言ってる」と言われ安心すらしました。
大学教授のアドバイス
アスペルガーの数値と、高機能の自閉症であることから、教授には常々こう言われていました。
「この子は小学高学年になったくらいに、自分はアスペルガーという周りとは違う考え方をするクセがある子供であると伝えた方がいい。恐らく傷ついたりしない。なぜ叱られるのか、なぜ人の気持ちが理解できないのか、きっとそれぐらいになると悩んでいるはずだ。その答えがわかり、更にIQがこれだけあれば、立ち回り方がわかってくる。そうするとトラブルも減って、人間的におちついてくるはずだ。告知に対する考え方は様々で、知らせない方がいい子もいるけど、この子は知らせてあげないとこじらせてしまう」
障害を子どもに教えるという考えがなかったんで、これにはビックリしました。
そして夫も「考えていきます」と言うのがやっとといった感じでした。
子どもにアスペルガーと自覚を持たせた年齢と伝え方
わたしは、小学5年生の夏休みにじっくり話をしました。
1学期には、学年全体が落ち着いてきていました。
わたしから伝えてほしいと夫に言われたし、わたしも自分で伝えるつもりでしたからそうしました。
今日まで支援学級にいて、君が自分が周りと違うってことはわかってると思う。
アスペルガーっていって、人とは違う見え方、考え方する人がいる。
君はそれで、だから多分叱られることも多いし、友達が何で怒るのかがわからないんだ。
みんな考え方が違うんだけど、真逆ではないことが多い。
近いけど自分はこっちがいい、ぐらいの感じ。
でも、みんなとは全く違う方向の考え方をするんだって、君は。
それが間違いで友だちが正解とか、そういうことじゃなくて、周りに合わせた方が楽なこと、いっぱいある。
「空気読めよ」ってみんなが言うことはこのことなんだ。
息子の意見や考えは変わってました。
でも、変わってるな~程度で間違ってもなかったんです。
周りに合わせることを覚えた方がすごく楽だし、楽なんかいらなくて、意見が言いたいなら変えることもない話もしました。
子どもに障害を知らせる(告知する)ときの注意点
わかってほしいことは教授からも言われましたが、親が楽をするために教えるのではないと言うことです。
子ども自身が生きやすくなった、その先に親が安心・安定してくるんだということ。
それを知ったからといって変わる子もいれば変わらない子もいます。
息子はたまたま、周りと協調することを選んだのだとすぐにわかりました。
それぐらい、自覚を持たせてからすぐにトラブルが減ったんです。
結果、我が家にとっては「自覚を持たせて良かった」です。
・親が楽をするために言うのではないことを親が自覚すること
・~だから治せ!のような言い方はしないこと(無理なことですから)
・否定するのではなく、多数はこうであると教えること
発達障害は治りません。
意識することで、トラブルが減り生きやすくなるかもしれない1つの策が本人に自覚を持たせることだと考えてください。
正しい意見・やり方なんてない
自覚を持たせるときに、「みんなの意見は正しい、あなたの意見はおかしい(間違っている)」かのように言う人が時々いるようです。
この世の中で、絶対的意見とか正しいやり方なんて存在しないと思うんです。
あくまで、多数意見で「それが正しいこと」と教えるのは個人的にはやめた方がいいと思います。
発達障害の子どもは、自己否定が強い子が多いです。
今まで言ってきたこと、やってきたこと、生き方全てを否定することになりかねません。
多勢に無勢の日本人社会で、少しでも笑って過ごせる作戦のように伝えることをおすすめします。
まとめ
障害の告知には賛否あります。
我が家の場合、何度も言いますが本当に良かったし効果的でした。
自分で意識することで、周りに協調できるようになりました。
精神的安定が得られたのか、癇癪もなくなり、落ち着きました。
なにより、教えたことに感謝してくれているのか、わたしをすごく頼るようになってくれました。
お母さん、こんな場合、どうしたらいいの?
そんなことで悩むの?ということで必死に悩んでいることがわかるんです。
こんな風に感じて生きてきたんだな、と思うと気付けなかったことが悔やまれることすらあります。
わたし達の当たり前がなにひとつ通用しないレベルで、周りを認識できていなかったんです。
今でも人を怒らせたりします。
でも劇的に減りましたし、なぜ怒るのかを考えるようになりました。
これは大躍進です。
学習障害のことより嬉しいです。
もしも、あなたの子どもに該当するならば、ある程度の年齢での告知を考えてみることをオススメします。