小学生

発達障害グレーゾーンの子どもと地域の教育相談に行った話~誰がどんなことをしてくれるのか~

こんにちは、つばきです。

今日は市町村の子どもの教育相談を経験したときのことを詳しく書きたいと思います。
発達障害のグレーゾーンで、小学校に入学してもしっかりした診断がついていない人、けっこういるのかな?と思うんです。

実際、わたしもベテランの担任の先生から勧められて、地域の子ども教育相談に行ってきました。

・発達障がいのグレーゾーンであると言われてる人

・発達障がいの診断がついていないけど、クラスになじめない子どもが心配な人

・小学校入学してから周りとの差が大きくなり戸惑ってる人

・忘れ物や勉強面の遅れがちょっと普通ではないように感じて心配な人

こんな人に読んでもらいたいことを書きます。

各都道府県・市町村で形は違うし、相談に来るカウンセラーの人によってもいろいろと思いますので、1つの例として読んでもらいたいです。
悩んでいる人は参考にしてください。

...

乳幼児健診で発達障がいと診断されなかった

軽度の発達障がいだと、乳幼児期の検診で「要観察」がつくぐらいで、具体的に困ることなく小学生になってしまうことがあるようです。
三男に関しては、「要観察」の文字もありませんでした。

保育園や幼稚園にも行ってるのに?と思われるかもしれません。

保育園では「手先が不器用すぎる」「ダンスの覚えが悪すぎる」と言われたことがあるものの、「挨拶ができる」「ハキハキしゃべる」など褒められることの方が多かったんです。

生活面ではむしろ次男がやんちゃで問題あったので大変でした。
目立たずご機嫌に過ごしてきたため、保育士さんもわたしも発達障がいの可能性を考えませんでした。
得手不得手の問題かな、ぐらいだったんです。

小学校入学で目立ってきた「できないこと」の多さ

小学校入学後、急に周りから取り残され始めました。

・すぐに忘れてしまう

・片づけられない

・友だちを怒らせてしまう

・はさみが上手く使えない

・ひらがなや数字の鏡文字の多さ

とにかく問題行動が多いと言われ始めたんです。
先生が指摘すると「あ、そっか!」と、すぐに正せるのですが数分後には同じこと、同じ間違い、同じ言葉で友だちを怒らせるといった具合でした。

保育園では次男の方がいろいろ言われたんですが、小学校に入って落ち着き始めていました。
精神的に少しずつ成長していったんだと思います。

それと逆行するように、なんだか三男が幼稚化している。

今思えば、周りが年齢なりの成長をし、三男だけが保育園時代から何も変わっていなかったんだと思います。
性格の範囲でも納得できたし、落ち着きがない子、忘れ物が多い子は長男のときにもいたし、高学年になってもそんな子はいますから、気にしすぎ?と思いなおしたりの日々でした。

担任の先生から呼び出される

そんなモヤモヤした日々を過ごしていた1学期も終わろうとしたある日。
小学校から電話がありました。

「時間があるなら一度学校でお話しませんか?」

わたしはすぐに出れたので、その日のうちにお願いしました。
そこで、テストの答案や机の中の汚さ、図工の作品のめちゃくちゃさなどを並べて言われたんです。

「この町には教育相談というものがあるんです。早急にそこに行ってきてください。おそらく三男くんは発達障がいと思います。軽度と思いますが・・・このまま普通級にいると勉強がわからなくなる可能性が高いですよ」

今の時代こんなことを言うと怒る親が多いんですが、どうにも気になって仕方がない、と申し訳なさげな顔で言われたことを覚えています。

子どもが「発達障がいかも」と言われた親の気持ち


担任の先生は親切に広報を見せてくれ、町の子ども教育相談と書かれた欄を見せて説明くださいました。

ここに書いてある電話番号に電話して、担任からこんなことを言われたと言えば予約が取れるということでした。

まずは主人に相談します、と言ってその日は帰りました。
いろいろと心当たりが出てきて、泣きそうになりました。
気になることなんて長男にも次男にもあるし、三男のそれも、その範囲のものかなと思うじゃないですか。
それが、担任の先生が呼び出して、早急に、というほど深刻なものだったということに色んな意味で絶望しました。

夫は最初、とても怒りました。

当たり前と思うんです。
本当に問題とされること以外何にもない、どこにでもいる子どもなんです。
その「問題とされること」が勉強だったり、人間関係だったり、この先ますます周りと差がついてきて、ポツンとする未来しか見えないかのように担任の先生は自身の長い教員経験からおっしゃいます。
夫が再度、担任の先生と話をし、結局白黒はっきりさせるためにも予約を取ろうとなりました。

子どもの教育相談会~公立中学校での面談とテスト~

市町村の広報に必ず載っているらしいのですが、子どもの教育相談というところ(名前はちがうかもしれません)に電話をします。
うちの場合、小学校の担任の先生からこう言われたという話をすると、一番近い日で空いている日を言われました。
予定が合えば、その日に予約を取ります。

わたしの住む市町村の子ども教育相談は予約制で一日に2人の子どもの相談やちょっとしたテストを行うところでした。

場所は公立中学校。
息子たちが入学予定の中学校です。
その1階の生徒指導室のような教室で、教育相談はありました。

当日、三男とわたし2人で中学校へ行きました。
夫は仕事が休めませんでした。

中学校に到着すると、職員が案内してくれました。
同じくらいの時間に到着したのは教育カウンセラーという肩書の普段発達障がいの不登校児のカウンセリングをしている女性でした。
50代くらいの明るく元気な人、という印象。
緊張していたわたしや息子をリラックスさせてくれました。

最初にわたしに息子のことをいくつか質問した後はほとんど、息子に対しての質問やお話でした。
普通の世間話(学校楽しい?とか)にしか聞こえない話で、何を判断するんだろう?と思いました。
そのあと、息子に「家族の絵を描いておいてね!隣の部屋にいるから」と言って、仕切りある隣の部屋にわたしを連れて行かれました。
息子は画用紙と色鉛筆を渡され、絵を描いてました。
その間に、わたしとの2者面談のような形になります。

「絵を見てからもう一度お話しますが、○○リハビリセンター内にある小児精神科ってご存知ですか?町から言われたと言って予約を取ってください。わたしは診断をつけたりはできませんが、三男くんは発達障がいで間違いないと思います。詳しくテストをしてもらって、どういう障がいや特性が強いのかみてもらって、三男くんにあった対応をした方がいいです。」

かなり前の話なんで、一字一句覚えてませんが、こんな風に言われました。

自傷行為を心配される結果にがく然とする~体への落書き~

それだけでも、どうしよう、どうしよう、ウソ?!が頭をぐるぐるしていました。

「絵が描けたかな?」と、またもとの部屋に戻ると家族5人(夫・わたし・長男・次男・三男)と家の絵が描かれていました。
1人だけ、黒でぬりつぶされた子がいました。
黒1色で、描かれた棒人間のような絵の家族と家。

「この塗りつぶしたのは誰?」

「ぼく」

「えー、なんでぬりつぶすの~?」

「下手やし恥ずかしいから」

こんな受け答えでした。

結論、自己否定が強く、色鉛筆を渡されたのに黒1色で描いていることなど、たくさんの問題点を指摘されました。

特に自己否定の強さは何度も何度も言われました。
わたしが継母だからでしょうか?と聞きました。

「お母さんの絵は普通に描かれてますし、どちらかというとお父さんの絵の方が気になりますよ」

そんな風に言われました。
実母から捨てられたことと、それからの生活でのことが多いに関係しているんだという説明でしたが、気休めにしか聞こえませんでした。

「この子、かきむしったり、何か破壊行動はありませんか?」

そんなことを聞かれたと思います。
そんなのは全く心当たりがなかったんで、全くないと言いました。
なにか気になる癖などを聞かれたときに、「落書き」のことを言いました。

三男は、名前ペンや絵の具を使うとうっかり手についたのではない「落書き」のようなものを体中にしてくるところがありました。
書道が始まると墨汁でも、顔や腕、太もも、とにかく服を着ていないあちこちにです。

最初は次男もそんなことがあったし、面白がってやっているのかな、と思ってました。
が、油性ペンはさすがに落ちないし、次男と三男二人並べて叱って以来、次男はしなくなりました。
三男は何度叱ってもやめません。
こんな事が楽しいのかなってため息はついてましたが、まさかその落書きを自傷行為だからやめさせなさいと言われるとは夢にも思いませんでした。

それが、刃物になり、自分を傷つけるんだって。

学校にもちゃんと連絡して、そのような行動があったときは向かい合って「それは絶対にいけません、体を傷つけてはいけません」としっかりはっきり言って指導してもらうようにと言われました。

まとめ

ここまでが市町村でしてもらえることで、この先は小児精神科の領域だと言われました。
小児精神科で診断がついてからわたしがしたことや学校のことはこちらに詳しく書いているので参考にしてください。

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市町村の子ども教育相談でしてもらえることや流れはわかってもらえたと思います。

市町村の教育相談を受けるには

・広報に載っている教育相談に問い合わせる(役所に聞いたら繋いでくれる)

・予約を取る

・予約の日に指定された場所に行く

つい、流し読みしてしまう広報ですが、子どもにまつわる色々な情報があるので一度しっかり見てみてください。
そんなの自分の市町村にあるの?という人は一度、役所に問い合わせてみてくださいね。

いきなり、小児精神科はハードルが高すぎますよね。
こういった場所でアドバイスをもらいながら、話を進めていく方法もあります。
我が家の場合、後天性の精神疾患が自傷行為を起こしていたと後にわかりますが、簡単な絵のテストでもわかることはたくさんあるようです。
たまたま、担当の方が発達障がいの自傷傾向が強い子どもと普段からかかわりが多くしっかり勉強されていたからかもしれません。

いずれにしても、子どもを思えばこそ、どうか早急に検査や相談に行くことを強くおすすめします。

実子も連れ子もありません。
我が子の特性を知らずに後悔するなら、きっちり診断してもらった方が良いと、診断されて今年で5年。
あの時、教育相談に行って良かったと思える状態におちついたからこそ言えるんです。

葛藤や悩みが多いと思いますが、是非、考えてみてください。

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